高齢の親と離れて暮らしていると、「連絡が取れない」「安否が心配」といった場面に直面することがあります。
私も先日、母との連絡が途絶え、警察や消防を呼ぶ事態にまで発展しました。
その出来事をきっかけに、私は母の部屋に定期的に宿泊する取り組みを始めました。
この記事では、その経緯や実際の課題、宿泊によって期待できる効果についてまとめます。
連絡が取れず警察を呼んだ出来事
母は携帯電話を持っていないため、連絡手段は家の固定電話のみです。
ある日、何度電話をかけても応答がなく、心配になって実家へ向かいました。
しかし玄関のチェーンがかかっており、中に入れません。
やむを得ず警察と消防に連絡し、部屋を開けてもらうことになりました。
結果的には母が体調不良で早めに就寝していただけでしたが、「もしもの時」を考えると背筋が寒くなる思いでした。
この経験から、宿泊して母を見守る必要性を強く感じたのです。
高齢の親と食材管理の難しさ
宿泊を決めた理由のひとつが、母の買い物や食材の管理の問題です。
最近の母は、同じ食品を繰り返し買ってしまいます。
冷蔵庫にはハム、卵、厚揚げ、ベーコン、野菜がぎっしり。
ご飯も二合ずつ炊いて保存していますが、いつ炊いたものか分からないため、結局食べられずに処分することになります。
特に困るのは生肉の管理です。豚肉を買ってきても使い切れず、腐敗して悪臭を放ってしまうこともあります。
私は食べられそうなものを持ち帰るようにしていますが、大半は捨てざるを得ません。
こうした冷蔵庫の状況は、認知機能の低下や生活習慣の変化が背景にあると考えられます。高齢者をサポートする上で、「食品の買いすぎ・管理不足」問題は多くの家庭で共通する課題なのではないでしょうか。
実家に宿泊することでできること
すべてを解決できるわけではありませんが、宿泊することで得られる安心は大きいです。
・夜間に母の様子を確認できる
・食材の管理を一緒にできる
・突発的な体調不良にもすぐ対応できる
・母にとっても「誰かが一緒にいる安心感」がある
私は毎週金曜日に宿泊することにしました。
水曜日にはサポートの方が来てくれるため、間隔的にもちょうどよいのです。
簡易マットレスを購入し、実家に泊まれる環境を整えました。
実際に泊まってみて感じること
宿泊を始めたからといって、すぐにすべてが改善されるわけではありません。
買い物の習慣や食事の準備は母の生活リズムに深く根付いているからです。
それでも「見守っている」という実感は、私にとっても母にとっても大きな安心につながっています。
高齢の親と過ごす時間は、時に大変ですが、それ以上に学びや気づきがあります。これからも実家宿泊を続けながら、母の生活を少しでも支えられる方法を探っていきたいと思います。
まとめ・・・高齢の親を見守るためにできること
・連絡が取れない不安を解消するために、実家に宿泊を始めた
・冷蔵庫の食材管理や買い物の重複は高齢者に多い課題
・宿泊で夜間の見守りや食材チェックができ、安心感が得られる
・完璧に解決はできなくても「できる範囲で寄り添う」ことが大切
高齢の親を見守る方法は家庭によって異なります。
私の場合は「宿泊」という形を取りましたが、訪問の頻度を増やす、買い物を一緒にする、サポートサービスを利用するなど、方法はさまざまです。
大切なのは、「やってみる」一歩を踏み出すこと。
同じように親の見守りに悩む方に、少しでも参考になれば幸いです。
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