指導現場から見えたコロナ禍の影響
毎日うだるような暑さが続いていますね。
関東地方では台風の接近が報じられており、朝の通勤時間帯にはまだ雨は降っていませんでしたが、これから本降りになりそうな気配です。
こうした気候の中でも、職場ではいつもと変わらぬ業務が続きます。
さて、今日は少し職場で感じている“若手社員の居眠り問題”について書いてみたいと思います。
もしかしたら、多くの方が同じような悩みを抱えているかもしれません。
今年の新人は「居眠り」が多い?
今年の新入社員を見ていて感じるのは、勤務中の居眠りが目立つということです。
もちろん全員ではありませんが、一定数「どうしても眠気に勝てない」若手がいるのは事実。指導を何度繰り返しても、改善が見られないケースもあります。
この原因は何だろう?と考えたとき、思い当たったのが「学生時代のリモート授業」の影響です。
リモート授業が生活リズムを崩した?
コロナ禍で、多くの学生が自宅でのオンライン授業を経験しました。
毎日学校に通う必要がなく、登校時間を気にせずに済む生活。画面の前に座っていれば出席とみなされる仕組みでは、生活リズムが乱れるのも当然かもしれません。
授業中に寝ていても、教師が気づかない。
カメラがオフになっていれば、注意されることもない。
そんな環境で「注意されない=問題ではない」という認識が無意識に刷り込まれてしまったのではないかと思います。
アウトプットが求められる社会人の現実
学生時代は「出席していればOK」で済んだことも、社会に出れば通用しません。
社会人に求められるのは、明確なアウトプット。
成果や報告、チームとの連携など、目に見える行動が求められます。
居眠りによって集中力が切れ、業務効率が下がれば、当然のことながら評価にも影響します。しかし本人に自覚がない場合、指摘をしても「寝ていません」と返ってくることが多いのが現状です。
「自覚のない居眠り」へのアプローチ
実際に、こちらから「今、寝ていたよね?」と声をかけると、多くの若手社員は「寝ていません」と否定します。
話を重ねていくうちに、「そういえば学校でも指摘されたことがあったかもしれません」と徐々に過去の記憶が出てくることもあります。
ですが、「大したことではない」「すぐ起きたから問題ない」と、自分ごととして捉えない傾向が強いように感じます。
ここに、問題の根の深さがあるように思います。
改善への道は「根気強い対話」
それでも、改善する若手もいます。何度も対話を重ね、「寝ていた」という事実をまず認めてもらうこと。
そして、それが仕事にどのような影響を与えるかを具体的に伝えること。
少しずつですが、そうした積み重ねで変わっていく人もいるのです。
大切なのは、すぐに諦めないこと。指導はエネルギーを要するものですが、未来の戦力を育てるためにも、私たち指導側が粘り強く向き合い続ける必要があります。
まとめ 今どきの若者を責めず、背景を理解して関わる
居眠りを単なる「やる気のなさ」と捉えるのではなく、その背景にある生活習慣やコロナ禍の影響を理解しながら、対話と改善を繰り返すことが、今の時代の指導には欠かせないと感じています。
時代と共に育ち方が変われば、指導のスタイルもまた変化が必要です。難しさを感じる日々ですが、若手が一人前に育つ日を信じて、今日も向き合っていきます。
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