高齢の母と携帯電話契約のトラブル。親のサポートに限界を感じた日

essey0602 エッセイ

先日、久しぶりに実家の母に会いに行きました。
高齢の母の様子を見るために、最近はできるだけ週に一度は訪問するようにしています。

目的は、体調のチェックと、認知症の進行具合を確認することです。

母の抱える日常の不満

今回の訪問では、母からいくつかの不満を聞きました。
特に話題に上ったのは、兄のこと、デイサービスの内容、老人会での人間関係など。

高齢になってくると、人付き合いの中でのストレスが積み重なっていくようです。

たとえば、デイサービスで提供される食事については「味が薄くて物足りない」とのこと。
「ありがとう」と言いながら食べてはいるものの、その後に味を足して食べ直しているそうです。
「スタッフに直接伝えたら?」と勧めても、「自分からは言えない」と話します。

高齢者特有の遠慮や、気持ちの伝え方の難しさを改めて感じました。

携帯電話をめぐるトラブル

母との間で、これまでに何度も繰り返してきたトラブルがあります。

それが「携帯電話の契約」です。

数年前、「携帯電話が欲しい」と言い出した母のために、私は仕事を休んで契約に同行しました。
契約は一苦労でしたが、なんとか手続きを終えました。

ところが、数日後から「使い方が分からない」と頻繁に電話がかかってくるように。
休みの日に訪問して一から説明し、ようやく使えるようになったかと思えば、またすぐに「使えない」と電話が繰り返されました。

最終的には「私はそんなもの頼んでいない、あんたが勝手に契約した」と言われ、解約することに。
正直、とても辛く、悲しい気持ちになりました。

再び繰り返される「携帯電話が欲しい」の声

それから数年後、また母から「携帯電話が欲しい」と言われました。
理由は「友達がみんな持っていて、自分だけ持っていないのはおかしいと言われた」とのこと。

前回の出来事を説明し、今度は「自分で使い方を学びに行く」という約束を取り付けてから再契約に向かいました。
丸一日がかりで手続きを済ませ、家に帰ってからも基本的な使い方を教え、さらに「携帯電話教室」の予約もしておきました。

それなのに・・・
数日後、携帯電話会社から「お母さまが契約を解除しに来られました」との連絡がありました。
驚いて母に確認すると、「あなたが持てって言うから契約しただけで、私はいらない」と。

その瞬間、私の中で何かが切れてしまいました。
限界を感じ、「そう、分かった」とだけ伝え、電話を切りました。
携帯電話会社には正式に解約の手続きをお願いしました。

親を思う気持ちと、介護ストレスの狭間で

その後も、母は何度か「携帯電話が欲しい」と言ってきましたが、もう取り合うつもりはありません。
会えば話を聞き、必要なサポートはしています。

でも、携帯の話だけは、もう無理なのです。

「高齢の親に携帯電話は本当に必要なのか?」と改めて考えさせられました。
母はほとんど自宅で過ごしており、緊急連絡も家の固定電話で事足ります。

本人が強く望んでいるとはいえ、使いこなせず、混乱とトラブルばかりが生まれる状況では、意味がありません。

もちろん「可哀想かな」と思う気持ちがないわけではありません。
でも、私自身の心が限界を超えてしまっては、日々のサポートも続けられなくなってしまいます。

最後に、高齢の親との接し方を見直す

親の老いに向き合うというのは、思った以上に感情が揺さぶられるものです。
思いやりと現実のギャップの中で、時には「できること」と「できないこと」の線引きをする勇気も必要です。

もし、同じように高齢の親との関係で悩んでいる方がいたら、どうか「自分の気持ち」も大切にしてください。

介護や親のサポートには正解がありません。
でも、無理を続けて共倒れになることだけは、避けていきたいものです。

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短髪くまさん

生年月日:1968年生まれ
年齢:57歳(2025年現在)
出身:東京都多摩地区
血液型:A型
家族構成:妻と二人暮らし
経歴
理工系の大学を卒業後、自動車設備メーカーに就職。
途中、和菓子職人への憧れから修業を経験。
その後、人材ビジネス業界で25年間勤務し、15年間は役員として活動。
仕事をしながらMBAの科目をすべて履修し、現在はフリーランスとして活動中。これまでの経験を活かしながら、新しい挑戦を続けています。

私について
食べること・お酒が大好き! 特に日本酒・ワイン・ビールを楽しんでいます。
特にワインが大好きです。
過去30年間、自宅でほぼ毎晩ワインを飲んできました。その結果、開けたワインコルクは5,000本以上に達するかもしれません。もしかすると、ワインソムリエよりも多くのコルクを開けているかもしれません。しかし、ソムリエのように詳しいワイン評論はできず、「味が好きかどうか」「食事に合うかどうか」でシンプルにワインを選んでいます。

猫好き どんな猫も愛おしくてたまりません。
好奇心旺盛 迷ったら、まずはやってみるのがモットーです。
これからも、新しい挑戦や日々の発見をこのブログで発信していきます。どうぞよろしくお願いします!
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