雨上がりの夕方、バラに誘われて

エッセイ

今日は朝からずっと雨が降っていて、どんよりとした空模様でした。

天気が悪いと気分も沈みがちです。

せっかく時間があるのに、どこにも出かけられずに家でのんびりと過ごしていました。

でも、午後を過ぎた頃から少しずつ雨脚が弱まり、ようやく止んだのは夕方近く。

空を見上げると、雲の切れ間からうっすらと夕陽が差し始めていて、思わず「外に出たいな」と思いました。

せっかく雨も上がったことだし、体も動かしたいという気分になったので早速行動に移します。

ここ最近、ちょっと運動不足を感じていたので、いいタイミングだと思って散歩に出かけることにしました。

空気はやや湿気を含んでいましたが、蒸し暑さはそれほどなくひんやりと心地よいくらいです。

雨上がり独特の澄んだ空気を吸い込みながら、のんびり歩き始めました。

私は歩くのが好きです。

ただ歩くだけでも気持ちいいのですが、何かちょっとした「目的」があるとさらに楽しみが増す気がします。

そんなことを考えながら歩いているうちに、ふと思い出したのが隣駅にある小さなバラ園のことでした。

そのバラ園は、私の家の最寄駅から一駅離れた場所にあります。

路線は違うのですが、歩いてもそれほど遠くはありません。

地元の市民の方々がボランティアで手入れしているバラ園で、以前はよく訪れていたのですが、ここしばらくは足が遠のいていました。

「そうだ、久しぶりに行ってみよう」

そう思い立って目的地ができたことで足取りが軽くなります。

途中、雨でしっとりと濡れた道を歩きながら、木々の緑がいっそう鮮やかに見えるのに気づきます。

葉の上に残る水滴が、夕陽に反射してキラキラと光っていて、とてもきれいでした。

30分ほど歩いた頃、目的のバラ園に到着。

門をくぐると、そこには満開のバラが迎えてくれました。

赤、ピンク、白、黄色……さまざまな色のバラが咲き誇っていて、品種もいろいろ。

大ぶりの華やかなバラもあれば、可憐で小さな花をつけたものもあります。

何よりも美しかったのが、雨上がりならではの光景。

花びらに残った水滴が、夕方の柔らかな光に照らされてまるで宝石のようにきらめいているのです。

静かな園内で、バラの香りに包まれながら花を眺めていると、時間がゆっくりと流れているように感じました。

スマートフォンで写真を撮りながら、ひとつひとつのバラを丁寧に見て回ります。

近くには、同じように散歩がてら訪れたであろう人たちが、思い思いにバラを眺めていました。

ひとしきりバラ園を楽しんで、また歩いて帰路へ。

行きとは違う道を選び、少し遠回りしながら戻ります。

1時間半ほどの散歩でしたが、気分はすっかり晴れやか。

運動にもなったし、何より美しい花々に癒されて心がほぐれたような気がします。

やっぱり、季節の花を楽しむ散歩はいいものですね。

これからしばらく、バラが見頃の時期が続くと思うので、また日を改めて訪れてみようと思います。

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短髪くまさん

生年月日:1968年生まれ
年齢:57歳(2025年現在)
出身:東京都多摩地区
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家族構成:妻と二人暮らし
経歴
理工系の大学を卒業後、自動車設備メーカーに就職。
途中、和菓子職人への憧れから修業を経験。
その後、人材ビジネス業界で25年間勤務し、15年間は役員として活動。
仕事をしながらMBAの科目をすべて履修し、現在はフリーランスとして活動中。これまでの経験を活かしながら、新しい挑戦を続けています。

私について
食べること・お酒が大好き! 特に日本酒・ワイン・ビールを楽しんでいます。
特にワインが大好きです。
過去30年間、自宅でほぼ毎晩ワインを飲んできました。その結果、開けたワインコルクは5,000本以上に達するかもしれません。もしかすると、ワインソムリエよりも多くのコルクを開けているかもしれません。しかし、ソムリエのように詳しいワイン評論はできず、「味が好きかどうか」「食事に合うかどうか」でシンプルにワインを選んでいます。

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これからも、新しい挑戦や日々の発見をこのブログで発信していきます。どうぞよろしくお願いします!
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