2月11日。
今週も母の見守りのため、実家を訪れました。
玄関を開けた瞬間から、今日は雰囲気が違う。
とても機嫌がいい。
夕食の買い物にも一緒に出かけることができました。
先週、父の妹と親戚が訪ねてくれたらしく、その話で盛り上がっています。
「よく来てくれた」
「お墓参りまでしてくれてありがたい」
何度も同じ話を繰り返しながらも、穏やかな時間が流れていました。
夕方には、久しぶりに自分からお風呂にも入り、ご満悦。
今日はこのまま平和に終わるのではないか。
そんな淡い期待が胸に浮かびました。
日本酒とともに変わる空気
夕食が始まると、いつものように日本酒を飲み始めます。
量は1合半ほど。
先週、先々週は飲みすぎて、食後に歩けなくなり、そのまま食卓でうつぶせに。
目を覚ましたあと「何も分からない」と混乱し、ベッドへ連れて行くことが2週続きました。
その時も、不満や恨み言が止まりませんでした。
でも今日は機嫌がいい。
少しは楽しい時間になるのではないか・・・
そう思ったのですが、甘かった。
不満の連鎖
途中から話題は一変します。
「友達はみんな死んだ」
「老人会の人は嫌な人ばかり」
「だから行きたくない」
「結局、私には友達がいない」
民間サポートの方への態度も厳しくなってきている。
それでも、サービスは続けるよう伝えました。
親戚への不満。
姉への不満。
そして今回は、ついに息子である私達への不満。
正月の記憶は別の物語に
正月に家族で集まった日のことを語り始めました。
「私だけほったらかしだった」
「食べるものもなかった」
「誰も話しかけてくれなかった」
「息子夫婦だけで楽しそうに話して、私は無視された」
「こんなひどい仕打ちは初めて。死ぬまで忘れない」
正直、驚きました。
あの日は兄もよく話していたし、兄嫁も、妻も、私も、母を囲んで会話をしていたはずです。
一緒に食事をし、笑いもあった。
けれど、母の中では別の物語に変わっている。
ついに口にしてしまった言葉
これまでは、他人への不満だったので黙って聞いてきました。
でも今回は、自分が責められた。
さすがに我慢できず、言ってしまいました。
「日増しに友達がいなくなっていくのは、周りがいなくなるからだけじゃない。
自分から人を切ってしまっている部分もあるんじゃないか。
それを全部、他人のせいにして文句を言っても、何も解決しないよ。」
言った瞬間、少し後悔もしました。
正論かもしれない。
でも、正論が届く状態ではないことも分かっています。
それでも、今回は飲み込めませんでした。
怒りと、疲労
久しぶりに強い怒りを覚えました。
毎週のように時間をつくり、見守りに通っている。
できることはやっているつもりです。
それでも、不満の矛先が向く。
分かってはいるのです。
認知症の影響かもしれない。
記憶の変換かもしれない。
不安が攻撃に変わっているのかもしれない。
でも、感情は理屈通りには動きません。
正そうとするほど、ぶつかる。
我慢するほど、心が削れる。
これから
どう向き合うのが正解なのか。
事実を訂正するのか。
受け流すのか。
距離を取るのか。
まだ答えは出ません。
ただ一つ分かったことがあります。
毎週通うことと、心を削ることは、同じであってはいけない。
母を支えることと、自分を守ること。
その両立を考えなければ、長くは続かない。
来週も、きっとまた訪れます。
でも次は、
少しだけ自分の心を守りながら向き合ってみようと思います。

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